5年ぶりの航空自衛隊入間基地航空祭と古河アルミ製品
      川村 知一 

 11月3日、航空自衛隊入間基地で5年ぶりに航空祭が開催された。雲一点ない快晴でメインイベントのブルーインパルスのアクロバット飛行が堪能できた。
 当日は大人気で25万人の人出、小生は2か月前に旅行読売のバスツアーに申し込んでいた。当日の添乗員に聞くと、読売旅行だけで関東各地からバス40台、他の観光業者を含めると大渋滞が予想される、話であった。

 航空祭には中等ジェット練習機T4(ブルーインパルスを含む)、C-2輸送機、F15戦闘機が登場し、いずれも40年近く昔に古河アルミで製造した部材が使用されているので、併せて紹介しておきたい。
T4:208機製造された。
 ① 大型熱間鍛造バルクヘッド(ジェットエンジン2基、左右主翼桁を結合する機体の要)
   7050-T73652:日光鋳造工場→日光鍛造工場(写真8)
 ② Wing Plate (主翼など)2024-T351厚板:日光鋳造工場→福井工場
C-2:19機製造された。
 ① 大型熱間鍛造フレーム(主翼と結合する機体フレーム)7050-T73652:日光鋳造工場→日光鍛
   造工場(写真9)
F15戦闘機:213機製造された。
 ① Wing Plate(主翼など)7075-T7651厚板:日光鋳造工場→福井工場

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写真紹介

写真1.プログラム

写真2.機種説明

写真3.フライト・スケジュール

写真4.T4ブルーインパルス

写真5.F15戦闘機

写真6.C-1輸送機

写真7.C-2輸送機

写真8.T4大型鍛造バルクヘッド:7050-T73652

写真9.C-2輸送機大型鍛造フレーム:7050-T73652

写真10.中等練習機T4・1

写真11.中等練習機T4・2

写真12.中等練習機T4・3

写真13.中等練習機T4・4

写真14.ブルーインパルス1

写真15.ブルーインパルス2

写真16.ブルーインパルス3

写真17.ブルーインパルス4

写真18.ブルーインパルス5

写真19.ブルーインパルス6

写真20.ブルーインパルス7

写真21.ブルーインパルス8

写真22.場内光景

写真23.ブルーインパルス9

写真24.ブルーインパルス10

写真25.ブルーインパルス11

写真26.ブルーインパルス12
 2018、2019年は航空祭前日に行われる予行演習を、近くの彩の森入間公園で撮影を楽しんだ。その後コロナ禍で中止になり、5年ぶりの航空祭でT4,F15、C-2を見て、約40年前の日光鋳造工場での高力合金大型スラブ鋳造の苦労を思い出した。
 7050合金はAlcoaの特許合金で、提携の契約で無償使用できたが、鋳造割れ感受性大の合金であった。
 名古屋支店技師長であった故・大日方氏がK社(7075合金)と競り合って受注した物件であった。7050合金は7075合金より耐応力腐食性能に優れ、厚肉での焼き入れ特性に優れる。
 40年弱前に部材を製造した古河アルミニウム工業(株)、日光鋳造工場、日光鍛造工場は既にないが、部材を使用する航空機は相変わらず元気に飛行していた。 
      令和6年11月9日