「いじましや!益荒男家政婦」
谷口 啓治
 「いじましい」とは京ことばのひとつであり、“意地汚い”“ケチくさい”とかの意味があるようだが、最近は全国版のタームになっている。
勿論、「いじらしい」とは違った使い方である。
 筆者は益荒男家政婦を勤めて3カ月余、台所の隅っこに不図「お宝」を見つけた(写真1)。昨年秋までに収穫したジャガイモとカボチャとであるが、ご覧のようにイモは芽を吹き、南京は腐ってしまっていた。
「あーァ」とため息を吐きながら、見果てぬ中東諸国の子供達の飢餓を思ったものだ。
       
            写真1;食べられなかった野菜たち

しかし、気を取り直して“再生”に取り掛かった。芽を吹いているジャガは、腐っている局所を切除、南京はざくザックと切断して採種した(3月16日)。
夫々を10日後に正規品と一緒に畑に戻してやったが、南京は発芽せず(多分、実体が未成熟だったのだろう)、ジャガ芋5畝の内、両端の2畝に15個ずつ植えた(大きい芋は半分に切断するからタネ芋は多くなる)再生ジャガは一週間後に見事に芽を出してくれた(写真2)。
      
             写真2;5畝のジャガイモ、内・両サイドが“再生品”
 
写真2(カメラが傾いている)は、右端の15個が立派!メーデーの日に伸びた芽を掻き取ってやったが、全82株はすべて元気に育ち、樹高は既に30cm.になんなんとしている(写真3)。
      
              写真3;5月4日朝のジャガイモ群

いじましい例をあげれば暇がないが、昨秋に播くべきソラマメを1月末にポットに播き、発芽後に畑へ移したものが樹高25cm.程で花を咲かせていて、通常は40cm.以上で花→実と成長するものが、ナント「いじらしいことか」と思わされている(写真3の左上に少し見えている)。

話は変わるが、今年もジャンボかぼちゃに挑戦するので冬の間遊ばせていた畑地(本来は休耕田)を開墾した(写真4)。
その内の約8m.□をサツマイモ、トウモロコシ&小豆の作付に転用しているが、ジャンボは蔓が延びて場所を取るので周囲を大幅に開懇して置いた。
丁度、連休で遊びに来ていた5番目の孫(新高校生)が手伝って?呉れて大いに助かった(写真5)。
新入生としての学習の傍ら、率先しての勤労奉仕に「いじらしいなァ」と感謝感激の爺さまであった。
       
               写真4;開墾済みの部分
     (ジャンボかぼちゃは左手に展開する空き地に植える、
     奥の茂みには猪一族が巣食っているらしい)

        
                 写真5;新高校生がお手伝い

斯くて年金者の連休は終わった。           謝々..