東日本大震災5年後の那珂湊漁港などを訪れて
川村 知一
 はじめに
5月10日(火)、ドライブで大洗海岸、那珂湊漁港、ひたち海浜公園を訪れた。
東日本大震災以降、この近辺を訪れるのは5年ぶりで、いまだ防波堤や港湾設備の復旧工事で大型重機が所々に見られた。
大洗サンビーチでハマグリ潮干狩り、那珂港おさかな市場で寿司、ひたちなか海浜公園では満開を少し過ぎた薄いブルー一面のネモフィラ「みはらしの丘」を散策した。

 大洗サンビーチ
朝8:30出発、常磐道守谷で朝食後、10:30大洗海岸サンビーチ着、月齢3日、干潮12:35、11年ぶりの潮干狩り(無料)をしながら2時間ほど海辺で過ごした。
近年、店頭で見られるハマグリは中国産が多く、本物の国産ハマグリを口にする機会が少なくなった。ハマグリは3~5㎝と小ぶりであったが、柔らかく吸い物、酒蒸しで食べた。(名はチョウセンハマグリであるが、純日本種である。)  クリックで拡大
                     
            写真1.大洗海岸            写真2.同上

 那珂湊おさかな市場(13:40着)
那珂湊漁港は5年前、東日本大震災(2011年3月11日(金))1週間前の3月4日(金)同時刻に訪れていた。
車と愛犬は金網を隔てた岸壁にある県営駐車場に置き、那珂湊おさかな市場2階の森田食堂で寿司を食べていた。
震災後、ネットで被害の画像を見ると駐車場があった岸壁が崩壊し、食堂1階おさかな市場は津波第3波3.8mですっかり流されていて驚かされた。
幸いなことに大洗(第3波4.2m)、那珂湊の両地区は津波警報が徹底されたため人的被害はなかったという(第1波で危険を感じて避難が徹底した話である)。
   
    写真3.      写真4.     写真5.
          
      写真6.           写真7.
写真3.2階森田食堂からの現在
写真4.現在の県営駐車場
写真5.現在のおさかな市場


写真6.おさかな市場を襲った津波
写真7.津波で崩壊した県営駐車場 
 国営「ひたちなか海浜公園」(15:30着)
今回ドライブの主目的は、テレビでも紹介されていた国営「ひたちなか海浜公園」「みはらしの丘」を一面に覆う薄いブルーの花“ネモフィラ”であった。
情報では「見頃過ぎ」であったが、まだまだ十分にキレイで、連休後の午後で人出も少なく、散策やカメラ撮影には好都合であった。
ここでも中国語圏の観光客が半数以上で、定番の自撮り棒スマホ撮影がアチコチで見られた。
   
   写真8.      写真9.     写真10.
        
         写真11.      写真12.
写真8.「みはらしの丘」
写真9.同上
写真10.ネモフィラの花


写真11.遠く海岸沿いに並ぶ重機
写真12.記念写真 
 追記
私は大震災の6年前、スマトラ島津波で10万人が亡くなった時、災害の伝承の難しさについて読売気流に投稿した。
  

昭和36年、大学1年の時、高校の天文部合宿にOBとして参加し、九十九里の民宿に滞在した。宿の漁民から前年に襲われたチリ地震津波の話を聞いた。
「九十九里の海岸線が2㎞引いて、漁民の奥さんたちがハマグリをザクザク獲っていたところ、彼方より15m高さほどの壁のような波が押し寄せてきた」との話を直接聞いたことが強く記憶に残った。

2010年2月27日、再びチリ地震が発生し、気象庁は太平洋沿岸に津波警報を出した。結果、50㎝程度の津波が観測されただけであった。
NHKの調査では、警報で避難した人はわずか3%で、気象庁には苦情の電話が殺到したという。そして2011年3月11日であった。
 平成28年5月12日