医療雑記」(その2)
 谷口 啓治
 「医者に殺されない 47の心得」
なんとも刺激的な表題であるが、一応読んでみようと・・・
前回に続く拙文である。
   
心得20;    がん検診は、やればやるほど死者を増やす。
検査がヤブヘビになる五つの理由(内二個を抜粋)
① 日本は医者にがんと診断されやすい
⑤ 精密に検査するほど「がんもどき」を発見してしまう

筆者例;
大抵の病院では、診察依頼(書)にがんであった場合、そのことを告知をされたいか否かを記入するようになっていて、医者は平気で「がんです」と言える仕組みになっている。
また、病理検査は別の人の担当で、診立てをする医者の判断が入っているの が疑わしい。
筆者の場合、前立腺がんや引き続いて発症した胃がんの場合、「本当にがんですか?」と言う質問はしたが、「そうです」と言われてしまってそれ以上は突っ込めなかった。
本当はこの時点でセカンドオピニオンに頼るべきなのかもしれない。注①

筆者例・その②;
前立腺異常は、市の健康診断で御為ごかしに勧められて検査項目を追加した結果、判明した。引き続いて行われた“検査は、触診では分からないので生体検査になったが、余剰な事だったのではないか。がんもどきではなかったのではないかと疑っている。

注① ;セカンドオピニオンと言っても、それまでの検査データを借り出す必要上、主治医の了解が要るし度胸を要す。
S.O.のDr.は診察はしないで、話を聞き相談に乗って呉れるだけ。1時間21,000円(税込)取られるが、保険は効かずcashである。 

心得36;  大病院にとってあなたは患者ではなく被験者
大病院に行ってはいけない三つの理由
ひとつは、(省略)
二つ目は、大きい病院ほど実験的なことに力を注ぐようになっています。
三つ目。   病院のランクがたかいほど、(中略)行ったら最後、徹底的に検査されます。

筆者例;
余り適切な例が思い出せないが、前立腺がんの際に、骨シンチ(骨に転移しやすいので、要注意。シンチグラフィーでチェックする)の必要を申し出たが、実際に実施したのは 放射線治療に入る直前であったし、胃がんが見つかった時も、(筆者の知己に教えられて)「ピロリ菌」の挙動を診て欲しい、と頼んだが「後で」と言われ其の儘にされ、随分経ってから「ピロリ菌は診ていましたかなァー」と言いながら(筆者の経過説明?を受けてから)検査をした。
これらは、近藤先生の「心得36」の御説には反するが、可なりラフであると思うし、大病院の問題の逆説的証明になろうか。

以上、迷走したが、話題の名著「医者に殺され・・・」の読後感を記した。

 このような刺激的テーマにつられて“迷える羊”が「名著」に手を出す所に、我が国の医療事情の“業”の深さがあるように思える。
上手く転写できるか心細いが、「名著」の中から「医者はこうして選びなさい」と言う部分を載せさせてもらった(図A)。
筆者が既に実行してしまった内容もあるし、参考になるのではないかと思う。

 
余談ながら、

筆者体験①;
長女が生後30日かの検診で、全身レントゲン撮影をされた。
昭和41年春の事だった、と思う。結果は、「股関節亜脱臼である、放置しておくと成人後に歩行に困難を来たす」 と言われた。
初めて子をおんぶして、東大病院へ行った。教授らしい人の所にインターン生が数人いて、侃々諤々。「軟質コルセットで吊るす」ことになったが、暑さに向かう頃だったし、窮屈で可愛想うに思ったのでセカンドオピニオンを頼ることにした。
その結果、「オムツを厚くして当てて、足を広げるようにするだけで良い」(筆者の伯父に当たる産婦人科医師・故人)との話だったので、東大病院へは内緒でそれに従った。長女は48歳のオバハンになったが、ピンピンしている。
 (図 A;名著からの転写)
 お口直しのつもりで写真を添付する。
      写真 1 緑のカーテン全景                  写真 2

 蔓を絡ませる米松の枠は、昨年途中までやった名残の作品であるが、今年のゴーヤ自身も畑のものに比してややか弱いのは、土の量が少ないためかなァー、と反省しているが・・・。

平成25年7月9日 記す€