第426回講演会の予定

日時: 2015年4月15日(水) 13001500
演題: 地球を守り、命を守る緑 -あなたは、子孫を守ることができますか?

講師: 横浜国立大学 名誉教授

横浜市立大学 大学院生命ナノシステム科学研究科 特任教授 藤原 一繪 氏

2011311日に起きた未曾有の天災・人災を引き起こした東日本大震災は、いまだ傷跡も癒えず余震がつづいている。日本列島は、大都心直下型地震が危ぶまれるだけではなく、東海・南海沖地震も30年以内におきると危ぶまれている現在である。東日本大震災を想起して、コンクリートによる防潮堤が建設されているがこれでよいのであろうか?東日本大震災後に残された森林・緑地を調査した結果や,1995年1月7日に起きた阪神淡路大震災の際の緑地の役割を基盤に、今、地震や火災の被害にあった際、逃げ延びられるかどうか、身の回りの緑の環境をチェックしていただく。さらに、地球上で緑の機能がどのような役割を示しているかを、災害、気候変動、乾燥リスク、生物多様性の基盤から考え議論しよう。災害や乾燥リスクに対して絶対的なものはあり得ない。その中で、どのような緑環境が、いかに減災に役立っているか、私たちのすむ環境が、どのように戦後代わってきて、未来に対しどのようにしたら、私たちの子孫を健康に、安全に守っていけるかを考えていただく。

キーワード: 東日本大震災とマツ林、阪神淡路大震災・関東大震災と常緑広葉樹林、スマトラ大津波、豪雨、洪水、自然のしっぺがえし、地球温暖化・砂漠化、大気汚染、生物多様性と里山、自然林再生

 

講師紹介

1967横浜国立大学教育学部生物科を卒業後、1969年4-7月フランス国中央研究機関(CNRS)給費研究員、西ドイツ理論・応用植物社会学研究所在外研究員を経て1973年横浜国立大学環境科学研究センター助手、助教授、1993年より教授、工学部大学院併任。1999年9-12月、米国フルブライト上級研究員。センター解消され、大学院環境情報研究院・学府設立とともに大学院教授。2010年3月定年退職とともに横浜国立大学名誉教授授与。同年6月より横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科特任教授。日本を含め10カ国以上で自然林再生に寄与する。専門は植生生態学。約60カ国を調査した世界の植生比較を基盤に、緑・環境・ひとの関係を明らかにし、土地固有の自然植生再生研究・実施をつづけている。現在の大型プロジェクトは中国、ネパール、ケニアの自然林再生を中心に、国内の環境保全林のみどり機能、災害に対する森林によるバリアー形成研究を進めている。国際植生学会副会長(2003-7)、国際植生学会評議委員(1994-20032007-現在)、国際植生学会名誉会員(2014-)。経済産業省原子力安全・保全院環境顧問、神奈川県文化財保護審議会前会長、神奈川県土整備評価委員会委員他。

 

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