日光たより(580):日光東照宮再研鑚から
 日光・玄梅正明 
NHKの大河ドラマ2023は「どうする家康」だ。これにあやかるわけではないが日光東照宮を拝観するチャンスができ、今までに、日光東照宮の拝観は何度もしてきたが、今回ほど時間をかけて隅々まで見て歩いたのは初めてで、自己再研鑚も含め改めて見直すと数点の新知識を得たり疑問点も解けたりすることができました。

その一)日本三大石鳥居(日光東照宮・京都八坂神社・鎌倉八幡宮)の中で
・江戸期に建立された、わが国最大の石鳥居は筑前国(福岡県)の大名・黒田長政が東照宮に奉納したものである。見た目には同径に見えるが、左右の太さが西側の方が周囲で10センチほど太い。
太さの違いは巫女さんが発見したといわれる。(これほどの石鳥居を削り出した当時の手作業の技術に驚くばかりですね。)
・では、この石鳥居は、何個の石材で組み立てられているかわかりますか?・・石材の数は15個(柱4、貫3、束石1、鳥木3,笠木4)です。
・『東照大権現』の扁額は、後水尾天皇の書で額の大きさは畳一畳分の大きさがある。
・旧今市市室瀬にある「十石坂」の地名の由来は、この時、石材を運ぶ人夫がここで米十石を喰いつぶしたことにあるという。

その二)彫刻にない動物がいた。
・東照宮の彫刻の数は5173体と言われているが、その彫刻の中に「ネズミ」と「蛇」と「馬」の三種類は五重塔の十二支(干支)以外にはないことも新知識となった。

その三)見逃しやすい「飛越えの獅子」
・陽明門下の石柵に逆立ちした唐獅子の彫刻が一対ある。備前西大寺の石工築太夫の作と言われ備前産の花崗岩を馬車に積んで日光に運びながら石を荒削りしたとの伝承があり、『御造営帳』にこの獅子一匹に金、百両を支払っているとのこと。(石柵の転倒防止になる一体で彫刻するアイデアに感心する。)
子鹿が「眠猫の門」の後ろに現れ参拝客は大喜びでシャッターをきる光景も見られた。


日光の史跡・自然と山を愛し楽しむ \0/ヤッホー 玄梅デース
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2023年1月7日