日光たより(570号):幻のキノコと秋たより
 日光・玄梅正明 
こんにちは

今日の奥日光は、気温も一気に下がり日中の気温は7℃と寒い一日で、寒さに強い自分でも羽毛のベスト着用となった。

男体山(2486m)山頂にはまだ初冠雪は見られず。
紅葉の進捗は龍頭の滝付近は見ごろまじかとなり冷雨に濡れた紅葉が輝いて見える。
これからが秋本番となるだろう。

湯滝駐車場の周囲で、珍しい「ヤマブシタケ(食菌」と「ノボリリュウタケ(食菌)」を見つけることができた。キノコ辞典で調べてみると、名の由来は、山伏が着る鈴懸衣(すずかけごろも)の結袈裟(ゆいげさ)にある丸い飾りによく似ていることから、大正時代の薬草の大家の白井幸太郎氏が命名したとある。

日本では古くから、森の中では自生するヤマブシタケを発見するのに難しく「幻のキノコ」とも言われた。また、江戸時代から「薬効のある植物を好む鹿は、このキノコに吸い寄せられるように近づく」と記録にもあり、シカにも愛されたヤマブシタケを「鹿の玉」と名付けたそうだ。

このキノコにはタンパク質、脂肪、炭水化物のほかに16種類ものアミノ酸が含まれ、豊富な植物繊維、ビタミンB1・B2・B6・B12やカルシュウム、ミネラル類も多数含まれていて低カロリーで栄養満点のヤマブシタケとある。また江戸時代の薬学者は「大酒のみのキノコ」とも記し、「たとえ酒の飲めない下戸でもこのキノコを食べると上戸(大酒のみ」になれる、別名”大酒のみのキノコ”と記されてもいる。

中国では歴代皇帝が探し求め続けたキノコとも言われクマの手、ナマコ、フカヒレとともに「四大山海の珍味」の一つとして古来より珍重され、どれほど貴重な食材か想像がつく。

ヤマブシタケはまだ一度も食したことがないが、特筆すべきは、独特の柔らかさを持ち何とも言えぬ上品な香りと風味があり、低カロリーで栄養満点とあるので是非食の挑戦をして見たい。

「ノボリリュウタケ」は、傘のようなものはなく、頭部には馬の鞍のような形や不規則なでこぼこした形をしたキノコには見えない形をし、5㎝ほどの高さで色は灰白色で、根元の方は深い溝線が縦に複数みられ草むらの中に群生していた。匂いは特にない。ヨーロッパでは小麦粉でまぶしニンニクとハーブを加えてバターで炒めた後白ワインをかけて煮込み前菜として食べるそうである。とのことです。このキノコは十分に火を通さないと稀に中毒症状を起こすとされているので食べる際には注意が必要とあり、食菌ではあるが挑戦はしない。

近くにはどんぐりの果実の上にたかるような形で殻セミを見つけたので併せて撮ってみた。(10/3と10/6に撮影した画像を添付します。)


日光の史跡・自然と山を愛し楽しむ \0/ヤッホー 玄梅デース
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2022年10月6日