日光便り:平成27年度祈年祭と「浦安の舞」
 日光・玄梅正明 
毎年2月17日は、日光東照宮の祈年祭神事が催行されました。
「五穀豊穣」とともに「天皇の安泰」と「国家の安泰」を祈願する国家祭祀となるもので、この祈年祭は訓読して「としごいのまつり」ともいう。


祈年の「年」とは米穀の事を指し「稔=ねん(みのる)」にもあたる。
今年は、5月17日東照宮四百年式年大祭となる。
≪この祭りの9か月後の11月には、実りの秋に感謝する「新嘗祭(にいなめさい)」がやってくる。今年も豊作でありますように祈るばかりである≫


午前十時から、稲葉宮司以下神職をはじめ責任役員、産子会(うぶこかい)役員、神徳会(しんとくかい)、奉舁会(ほうきょうかい)葵会(あおいかい)等の役員らが列席し、今年も寒さが厳しく身をひき清める感の拝殿で、宮司が本殿の御扉を開く。
この後、神饌を供し神前にて祝詞(のりと)を奏上そのあと神慮を慰めるために「浦安の舞」が奉納される。


撮影はできないがまじかで見られる「浦安の舞」について皆様にも知っていただけたらと思い発信します。(産子会の幹事を役しているので毎年列席)この「浦安の舞」は、皇紀二千六百年(昭和15年)の祝典にあわせて、当時の宮内庁楽部長・多忠朝(おおのただとも)が国風歌舞や全国の神社に伝わる神楽舞(かぐらまい)を下地にし、昭和天皇の御製「天地(あめつち)の神にぞ祈る朝凪の 海のごとくに 波立たぬ世を」に込められた御心を体して作られた。「浦安」とは「心の平穏」表す古語で、天地の神の「安寧慰撫」と「国の平穏無事」の願いが込められている。


荘重典雅な女舞で、奥ゆかしい十二単衣を身にまとった四人の巫女が前半は「扇舞」と、後半に「鈴舞」を東照宮の楽師の舞楽にあわせ優美にして華やかに舞い演じる。


添付写真と文の一部は、日光東照宮出版の「写真でつづる日光東照宮四季のまつり」より転載させていただきました。(写真右最奥が本人です)



日光の史跡・自然と山を愛し楽しむ \0/ヤッホー 玄梅デース
      
2015年2月17日