近藤幹雄 著  『レガッタを生んだ河』

この本は昭和36年(1961)にボートでは戦後初めて、しかもボートのメッカ、ヘンリー・ロイヤル・レガッタへの参加が許された古河電工クルーの遠征記録である。
当時古河のボートは隅田川での社内レガッタ大会だけでなく、全日本選手権でも目覚しい活躍をしていた時期でもあったが、ここではボートを通じて歴史と伝統を重んじるイギリスの上流社会に接した一種のカルチュアーショックの記述と、ボートを生んだテムズ河、隅田川の歴史と環境の比較に触れている。
そしてこの遠征のお陰で古河の名がヘンリー・ロイヤル・レガッタの歴史の一ページに残り、イギリスにも多くの友人を得られた事にも感謝している。