菊地幸司 著   「有始有終」

  私は平成18年7月、古河電気工業(株)及び原子燃料工業(株)のサラリーマンを卒業して以降、お陰様で健康で、自由な日々を楽しんでおります。
 幼少時代、学生時代、企業生活を通じて、数多くの知人、友人、先輩、同僚、親族の方々から頂いた暖かい御支援を咬みしめ、幾多の苦難を共に乗り越え、楽しかった70年余りの人生を振り返り感謝の気持ちで一杯であります。どうも有り難うございました。

 お礼の気持ちを込め、小生の身近に起きた些細な出来事、忘れてしまう前に記録しておきたかった事々をまとめた小著「有始有終」を自費出版致しました。
 失礼を顧みずお世話になった皆様に謹呈、誠に拙いものでありますがご高覧頂ければ幸いに存じます。ある主題につき考えをまとめ訴えたのではなく、折々に感動した自身の心情を精一杯曲げずに自由に楽しく書かせて頂きました。関係された方々にはご迷惑に思われる記述があるかも知れませんが寛大なご理解を乞い願う次第です。
 

著者の生い立ちから現在までの「自分史」という纏めであるが、著者もあとがきで述べている通り「この変化に富んだ時代に生きて得た感動・感激した心情を綴った・・・」「蘇る記憶に苦しみ、やりきれなさも、失敗も、成功も淡々とありのままに・・・」と同時代に会社生活を送った読者には懐かしい場面も随所に出て来る筈である。
 個々の内容が時系列的に日付けまで正確に書かれているのに先ず驚きを禁じえない。
これは著者の「自分史」としては勿論、著者が業界のリーダーとして携ってきた「超高圧ケーブルの技術の変遷・開発の貴重な歴史書」としての価値も大きいのではないかと思い同時代に育った沢山の人に是非お薦めしたい一冊である。
和田重義