「無題」
谷口 啓治
 愛すべき総理大臣が、遂に去った。  その際、アニキを道ずれにすることで鬱憤を晴らしたかに見えるし、前日に親指を立てて見せた仕草の”えごい”所を 「なるほど」、と思って欲しかったのかも知れない。しかし、無に帰したことである。
 1、嘘をつかない事、これが一番大切である
  昔の人は言いました、「嘘つきは泥棒の始まり」と。 今回は、泥棒は・・・と言い換えて見れば”妙” でしょう。
 2、蛮勇ではなく、満優でいきたい
  死に際に「ありがとう」と言っても仕方なし。生きている間に、常に相手の事を熟慮しつつ、ユックリと、確実に行動することこそ”満優”では無いのでしょうか
 3、NHKのテロップから、
  「補佐の役目を充分果たし得なかった、と反省」したというアニキの一言があった。 その昔、(筆者が小山工場の○々課長時代に) AK氏と言う工場長がおられて、丸の内から事ごとにお叱りを受けられておられ、幼な心に気の毒に思っていた。 「リヤカーのパンク直しは、何故か?」なんて下問され、答えられない(工場長としては当たり前)。挙句の果てに、「課長連中は、オヒツの任に非ず」とまで言われた。 実は、「オヒツ」では無く「輔弼(分かりにくければ、辞書を引いて)」であったのだ。  さすがのアニキも、大正末期?の語彙を使うのを躊躇ったのかナー!
 
話は全く変わる。全国的に商権を広げている葬祭業者が、最近しつこくアタックしてくるので、「俺も愈々か」との感が深くなっていた。 偶々、知己の友人のお葬式があり参加したところ、ナントその業者の取り仕切りであった。表面上は別にして、亡くなった人を送る、と言うイベントに全く心配りがないので余計なことだが苦情を申し上げて置いた。  陰膳を供えるとか、輔弼のこととか「古くなったなー」、と感慨一入であった。
 22年6月3日朝