「去りゆきし日々」
谷口 啓治

 秋晴れの一日、県下高根沢町に威容を誇っていた Kビール栃木工場を見学させて戴いた。
昭和54年に操業を開始した工場は、足かけ32年が経った今秋10月28日を以って操業を停止する、ということだ。
近所に住まれている“元・工場長”の配慮もあり、団地の住民と共に見学会に参加したのである。
 敷地面積が約10万坪に及び、最盛期には41液種111品種の飲料を製造していたといい、操業開始に当たっての厳しい環境規制は、その後県下へ進出して来た自動車メーカーへの規範となったようである。
同工場の操業開始の翌年、小山市に於ける「(鋳物工場)夏の陣」を経験した筆者の関心はただ一つ、従業員はどうなるのか?ということであった。
 約200名の人たちは、転勤なれしていて茨城県取手市や横浜市の既存工場に“粛々”と配置転換される。地元採用の人は少なく混乱はない、との意外な話であった「ホッ!」。
約30分の見学の後に、ビールの御馳走にありついた。
 市販品は容器が悪い(?)せいか、はたまた試飲品は出来たてのせいか、同じ「○○絞り」でも大いに味が違っているように思われた。
 試飲用の中型ジョッキを、記念に戴きたいと申し出たところ「売店で買ってくれ」と断られたが、製造所番号“27”が印字されている350ml入りの缶ビールを一本頂戴した。因みに、製造年月は2010、09上旬とあった。
 
脱線1;筆者の学生時代、大阪市の宗衛門町界隈には所謂「アルサロ」と言うのがあって、
          息抜きに通った。悪い先輩に唆されて、1リットルタイプの大ジョッキを「角帽」に隠して
          持ち出したり・・・

脱線2;軽友会、あかがね会総会などのパーティで、瓶ビールが並ぶことが未だに多い。
     コンパニオン相手であり、効き目がないとは承知をしながら「この会は、缶ビールの
           カンに謂われがあるメンバーが多いので気を付けるように」と苦情を申している(笑)。

 話は変わるが、
 JR中央線を永年走っていた「201系・オレンジ電車」が、10月17日に豊田駅に入線、役目を終えたという。 何千万km走り、悲喜こもごもの乗客を何億人運んだのだろうか。御苦労さま、と言いたい。

脱線3;専ら地方勤務が多かった筆者は、「オレンジ電車」には縁がなかったが、「夏の陣」の
           ころ日野市のトラック自動車メーカーにお邪魔したり、たった二回だけだったが故・
          渡瀬 清一氏宅を訪ねた頃には大いに利用させて貰った、と思う。

 もう一回
 徳文って誰だろう、と調べてみたら 宮崎の福島(高校)から鹿児島を経て千葉へ。ロッテへ
入団、ロッテ一筋・29年目にパ・リーグのCSを制した50歳の監督である。
西村徳文氏、「・・試合中に見せるつり上がった目は・・」と新聞評にあるものの、もう一人の控え選手みたいに思えて親しみ深くTVで拝見していた。彼は、野村克也氏(筆者と同年で同じ京都府北部出身)を彷彿とさせる。
 そう言えば、習近平氏とか言う「期待される新人」も見た目は良く似てござる。野村氏に倣って、西村、習氏ご両所が末永く活躍されることを祈りたい。

 まだあった。
恨みは深し年金の話であるが、今春「社会保険庁」が廃止され、新たに「日本年金機構」が発足したことに伴い、“厚生年金加入記録のお知らせ”(加入履歴に「もれ」や「誤り」はありませんか?)などというものを受け取った。
サッと目を通したところでは、標準報酬月額に於いて過小と思われる部分が気になった(注記イ〜後述)ので申し出た。
折り返し返事あり、標準報酬月額の算出方法による筆者の“誤解”らしいことが分ったが先方でも用心して再チェックしたらしく、新たにミスが見つかった。
 昭和40年代のある月分が39千円のところ36千円となっており、年金支給額にして100円の支給不足であった由。
  数合のやり取りの後に、年金支給額が訂正されたのは当然であるが、遡っての近時5年分についての「公的年金等の源泉徴収票」新・旧が送られてきた。
年金の年額増が82~102円、伴って徴収税の不足(注記ロ〜後述)が6〜10円とある。
6年以前経過分の徴収税は時効であり、免除されるらしいがこの間の年金増加分は1571円に過ぎない。
目下は百姓仕事のみで暇だから良いが、このような相手と付き合えないと言うのが本音である。皆さん、御用心召されたし。
 聊か舌足らずなところがあるが、中断させて頂く。

注記イ; 標準報酬月額については保険事務所へ資料を持参してチェックしてもらう心算である。
注記ロ; 税金の公正が必要なのか、税務署に聞いておく必要がある。

 10月20日