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第417回講演会の予定

日時: 2014年5月12日(月) 13001430
演題: アベノミクスの成果と課題
講師: サクライ・アソシエイト 国際金融研究センター 代表 櫻井 眞 氏

アベノミクスは初めの一年で日本のマクロ経済を変え始めた。3本の矢から構成されるアベノミクスで、金融政策と財政政策が一定の成果を挙げた。特に金融政策によって、為替レートは大幅な円高是正が進み、株価も大幅上昇となった。成長戦略はまだ着手されたばかりで、その効果は中長期でなければ判断できないからまだ評価は難しい。しかし、二年目は成長戦略の中身(法人税率削減や規制緩和などにどこまで踏み込めるか)が問われる重要な時期となる。二年目の課題としては、成長戦略のほかにも、賃上げと所得上昇がどの程度実現できるか、消費税率引き上げのマイナス要因を抑えて景気回復と成長を維持できるか、TPPの合意に向けた進展は出来るか、長期のエネルギー政策についての最終決定と原発の位置付けは出来るのか等、中長期にわたる今後の日本経済にかかわる問題が並んでいる。過去8年近く、二年目を無事終了した内閣は無い。毎年、直面する課題に取り組み、ある程度の成果を挙げ続けなければ中長期の政権維持は出来ない。成果が無ければ政権維持は不可能だ。この講演では、第二年目のほぼ半分を迎える5月の時期に当たり、アベノミクスのこれまでの成果と今後の課題を、経済だけでなく、政治や国際的な視野から検討してみることにしたい。

講師紹介(略歴): 櫻井 眞(さくらい まこと)

1946年生

1976年 東京大学大学院博士課程終了、日本輸出入銀行入行 (現 国際協力銀行)

1980年 イェール大学 経済成長センター客員研究員

1984年 大蔵省財政金融研究所特別研究員(兼務)

1986年 経済企画庁研究所客員研究員

1989年 大正海上基礎研究所主席研究員(=三井住友海上基礎研究所)

1992年 三井海上投資顧問取締役

1997年 三井海上基礎研究所国際金融研究センター所長

2007年 サクライ・アソシエイト国際金融研究センター代表

この間、慶応大学総合政策学部特別招聘教授、東北大学大学院客員講師、横浜国立大学経済学部客員講師として、金融論、国際経済学、マクロ経済学、等の科目を講義

 

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